作詞を阻むもの(言葉の質の違い)

music_sakkyoku_guitar_man 作る

この記事で紹介すること

最近副業としてシンガーソングライターをしている友人とお話しました。実際にその友人は、自分で作詞作曲し、ライブツアーでお金をもらったりしていています。

その中で「作曲をしないの?」という話になりました。自分にとって言葉は結構出てきやすいけど「作詞」は結構ハードルが高い気がしていています。そのことが少し言語化できたのでこの記事で紹介したいと思います。

言葉の質の違い

特に初めて作詞をする人が直面するハードルは、今まで学生・社会人生活の中で使ってきた言語と作詞で使う言語との「切り替えができない」ことではないかと思います。

会社で使う言葉に求められること

特に、大学生までずっとしてきた勉強や、会社では以下のような観点からの説明が求められます。

  • 主語・述語が明確である
  • 読む手が異なっても一義的に明らかになるようにする
  • 論理的な一貫性がある

例えばスピッツのチェリーの一説「生まれたての太陽と 夢を渡る黄色い砂」という歌詞がありますね。作詞としては、前の「君を忘れない 曲がりくねた道を行く」というところを合わせて読めば、彼女との別れを前提に、新たな世界に進もうとしているのかな、夢にも若干まだハードルがあるのかな等といろいろ想像が膨らみます。

他方、(文脈はともかく)同じワードを会社のプレゼン資料で出せば以下のような突っ込みをくらいそうです。

「生まれたての太陽」って何?「黄色い砂」が「夢を渡る」ってどういう状況?

もう少し具体的にしないと共通のイメージを持てないし、結論が分からないよ。

作詞で使う言葉に求められること

他方、歌詞を作るときには、勉強や会社で求められるような「論理的」で「明快」な文章が必ず必要という訳ではありません。以前の記事で紹介した『まんがでわかる!作詞入門』(リットーミュージック)では「共感できる詞」であることが大切とあります(p15)。

もちろん、全く意味不明の歌詞には共感もなにもありませんが、「直観的に」「共感」ができれば、主語述語が多少なくても問題ありません。むしろ、余計な説明や描写は、一瞬で感じてもらうべき「共感」には邪魔になってしまいます。

また、言葉を歌にのせて歌詞とする場合には、当然曲のリズムに乗せなければなりません。普段会社のプレゼンや書面の作成でしているような細かい説明は、難しいと言わざるを得ません。

切り替えの難しさ

自分がこの切り替えがうまくできずにどうなっているかというと、こんな感じです。

歌詞は、何はともあれ何か書き出さないと始まらないので、「とりあえず考えていることを言葉に出そう・・・」ということで力を振り絞って以下のようなフレーズを書くとします。

「歌を歌うと心が軽くなるから大好きだ~」

そうすると自分の中で以下のような突っ込みが入ります。

おにおんクラブ
おにおんクラブ

それはそうだけど、説明的な文章になってしまってなんか歌っぽくないな・・・。

もうちょっと直観的な歌詞にしたいな~と思い以下のようにしてみます。

「歌は僕に翼をくれる~」

そうするとまた自分の中で以下のような突っ込みが生まれます。

おにおんクラブ
おにおんクラブ
  • いやさすがに臭すぎないか・・・・。
  • 翼をくれてどうなるのか説明したほうが良いか?

ということで、どちらにしろ突っ込みが来ることが分かっているので、何から手を付ければ良いか分からなくなってしまいそうです笑。

現時点での対策

ただ、今日の友人と話をしていて思ったのは、歌詞の形にどのようにするかはともかく、言いたいことを一度表現しておけば、それは自分のオリジナルの表現になるし、曲に合わせて加工するということはそれからでも何とかできるのではないかといいうことです。

music_sakkyoku_guitar_man

なかなか作曲がすらすら出来ないのですが、まずは、どんな思いを伝える曲を作りたいのか、と言う点を日々言語化していくことからしようと思います。

最後に

ということで、今日は何か具体的な解決策を提供するというよりかは、自分の中でのもやもやを記事にさせていただきました。

きっと将来オリジナル曲がたくさん作れていることを夢見て笑、このブログを終わりたいと思います。

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